ただ読んだ本を記録していくだけのここ

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中原中也「汚れつちまった悲しみに」

汚れつちまつた悲しみに…―中原中也詩集 (集英社文庫)

汚れつちまつた悲しみに…―中原中也詩集 (集英社文庫)

ふるさとに帰ると中原中也を思い出す。
中原中也はなつかしい。会ったことはないけどなつかしい。
中原中也の見ていた景色を私は思い出すことができる。
中也の育った場所を、私はよく知っている。

5年前、もう5年前になるのか、中原中也記念館に行ったことがある。そこは静かで洗練された空間であった。
そこで、もう既に知り尽くした中也の濃い一生を振り返った。
中也は見目麗しい少年であり神童であった。
私は中也と同じ時代に生きていたら近づくこともできなかっただろうと思う。
私は中也がもうとうにいないこの世に生きているおかげで中也に近付くことができる。
両親の名前から兄弟から結婚相手から子供の名前からなにやらなにまで知ることができる。どんな習字を書いていたのかも。
作品も好きなだけ読める。

中也には国語の時間に出会った。ベタベタな出会いだ。
中原中也は、まず男前であったこと、同郷であったことや夭逝したことや不穏でありながら心地よいリズムを保ってなんかいも唱えたくなるような詩をつくるところ、全てが完璧だった。
そして詩集を買った。
詩集なんてものを買う日が来るとは。…詩集だぞ。
私は詩集を買う女…
と黄昏ながら中原中也を胸に抱いて今日も唱えるのは、思えば遠くへ来たもんだあのころの俺はいまいずこ。


湯田温泉、行ってみてね。
中原中也記念館

シュトヘル13巻 シュトヘルは女の子?を考えたい

シュトヘル 13 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

シュトヘル 13 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

ハラバル生きてた…よかった…
ハラバルはシュトヘルの強敵(とも)的な存在なのだろうか。
共闘して「愉しい」と思えるようになったハラバルには余裕が出来てて心からほっとする。
ハラバルには子供が似合う。

それにしてもスドーってどこにカテゴライズすればいいのかわからない。
スドーはシュトヘルの体(れっきとした女体だ)でも男子みたいにふるまう。男子みたい、というより、スドーのままふるまっていて、「いま自分が女だ」っていうことには全然頓着していない。
ユルールにキスされても、全力で「ゲー!」みたいになってたし、たぶんヴェロニカにも男として惹かれたんだろうし、不思議な感じがする。
女体に転生した男性は女体に引きずられがちなのに…(私調べ)
スドー、不思議だ…。いや、もともとシュトヘルが「女」を出していないから不自然に見えないんだけれど。

ここへきて、シュトヘルの女性性、を考えたい。
シュトヘルはあまりにも女を出さない女すぎて、むっちゃ気になる。シュトヘルになる前、女の子なのに男にまじって戦ってたこととかも変だ。
しかし、実際美人なんだろう。モテてるし。ナチュラルにモテてるし。
数々の男の関心を引き付けつつも、シュトヘルは女を出さないのがすごい。気になる。
だから、ユルールとシュトヘルの関係、どこにもカテゴライズできない。
なんなんだろうねこのふたりの関係は。
おねショタ…が一瞬頭を掠めたものの、しっくりこない。(ユルールはショタだがシュトヘルはおねえさんか…?ちがうだろ…?)
最後に、ふたりはキスをしていたけれども、ふたりの間にあるものは恋愛ではないだろう。たぶんキスでしか愛情表現ができなかったんだろうな。と思う。あまりにもシュトヘルが「女」でないせいで。
しかし、時々シュトヘルが「女」であることを思い出させるシーンがあって、それが「男性からの視点」であるので作者はやはりシュトヘルを女性として描いてるんだなあと思ったり…
シュトヘルの女性性、1巻から読んで研究します。したところでどうということはないのだけど。


復讐に燃えるメルミが激しかったね。大人になって、すごい美人になって、ヴェロニカみたいになるかもね。

ヴェロニカで思い出したけど、ヴェロニカは「女」を出しまくってて、シュトヘルと対極の位置にいるね。こりゃヴェロニカも交えて研究しなならんな。

「ぼくだけが知っている」プレゼント暴力のはなし

本や漫画を読んでいると、私がもやもやと感じていたことを的確に表現してくれている言葉に出会う。
それは私の視界を広げて明るくしてくれる。

今日は吉野朔実の「ぼくだけか知っている」2巻を読んでいたら「プレゼントって暴力だから」というセリフがあった。
私は雷に打たれた。ピシャーーンとなった。
セリフには続きがあった。「だからあげるのももらうのも僕は苦手だな」。
(これ小4のセリフだぜ、やれやれ)

ああー!あー!これ、これや~!

プレゼントの押し付けがましさを「暴力」って表現してしまう潔さにしびれた。
私も暴力をふるってきましたよ。
ふるわれてもきましたが。
プレゼントは難しい。やりすぎるとしんどい。
つうかタイトルが「プレゼント暴力」だったので
まるまるプレゼントの話だった。子供にあげるプレゼントも、もちろん暴力になります。
安易なプレゼントはやめたい。

「ちいさいお姉さま」って話もよかったな。
主人公・らいち(小4)のお母さん(36)が、らいちのクラスメイトのキリリとした女の子葛木艶子ちゃんにドキドキするの。
お母さん、わかってるう!私も葛木艶子ちゃんが好き。
「スタイルのない人生なんてクズよ」

8月読書メーター(2016)

なんつーかね、全部おもしろかったっす!
図書館に漫画が大量にあって、借りています。
ツタヤでも借りています。
かわかみじゅんこは買いました。私は高校生のときからかわかみじゅんこが大好きです。3冊も新刊が出るなんて!て!
「13月のゆうれい」は地味にくそ面白くて私の趣味どストライクであったよ。「放浪息子」の二鳥くんと高槻さんが双子で、そこに瀬谷くんが加わって三角関係みたいになるかんじ…といえばわかりやすいだろうか。いや、わかりやすくないわ。ややこしいわ。

2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:2561ページ
ナイス数:29ナイス

13月のゆうれい  1 (フィールコミックスswing)13月のゆうれい 1 (フィールコミックスswing)感想
ネリの考え、キリの考え、周防くんの考えがぐるぐるして面白い。
読了日:8月30日 著者:高野雀
おおきく振りかぶって(27) (アフタヌーンKC)おおきく振りかぶって(27) (アフタヌーンKC)感想
田島んちの一連みてると善人になれそう。
読了日:8月27日 著者:ひぐちアサ
東京BONごはん~おウチで作る名店の味~ (ニチブンコミックス)東京BONごはん~おウチで作る名店の味~ (ニチブンコミックス)感想
関西在住なので店のことはよくわからないのだけど作者の入江さんの生活が知れて面白かった(巻末の漫画)
読了日:8月25日 著者:入江喜和
残酷な神が支配する 全17巻完結(PFコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]残酷な神が支配する 全17巻完結(PFコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]感想
めちゃくちゃに疲れた…。息子を恋人にしてはいけない。きいているかサンドラよ。(しかしサンドラもまた悲鳴を上げ続けていたんだろうな…)
読了日:8月24日 著者:
俺の執事(♀)がイケている(3) (KC デザート)俺の執事(♀)がイケている(3) (KC デザート)感想
執事期間終わったやん!!!女子高生の類もかわいいけどさあ!
読了日:8月24日 著者:真崎総子
こいいじ(4) (KC KISS)こいいじ(4) (KC KISS)感想
やっぱゆめ姉ちゃんこえーわ
読了日:8月24日 著者:志村貴子
こいいじ(3) (KC KISS)こいいじ(3) (KC KISS)感想
河田さんがんばれ
読了日:8月24日 著者:志村貴子
おばあさんの知恵袋おばあさんの知恵袋感想
良きタイムスリップができた。
読了日:8月15日 著者:桑井いね
残穢残穢感想
最初は怖かった怪異もだんだん腹が立ってくる…ええかげんにせいよ。などと言うと祟るのかな…
読了日:8月14日 著者:小野不由美
BLEACH―ブリーチ― 73 (ジャンプコミックス)BLEACH―ブリーチ― 73 (ジャンプコミックス)感想
老いてるー!(ガビーン)というギャグをおもいだしました
読了日:8月11日 著者:久保帯人
中学聖日記 2 (フィールコミックス FCswing)中学聖日記 2 (フィールコミックス FCswing)感想
脇役たちが濃すぎ。マクロビアンでバイセクシャルの美人とか…
読了日:8月11日 著者:かわかみじゅんこ
中学聖日記 1 (フィールコミックス)中学聖日記 1 (フィールコミックス)感想
黒岩くんの友達の坊主の子がいいかんじすぎ
読了日:8月10日 著者:かわかみじゅんこ
パリパリ伝説 9 (フィールコミックス)パリパリ伝説 9 (フィールコミックス)感想
やっと読めた。山小屋のベンチで日に当たってる時に多幸感に包まれる自分が心配になるかわかみさんが私は大好き
読了日:8月10日 著者:かわかみじゅんこ
ゴールデンゴールド(1) (モーニング KC)ゴールデンゴールド(1) (モーニング KC)感想
いまのところは不気味なだけなんだけどこれから怖くなりそうで怖いよー
読了日:8月1日 著者:堀尾省太

読書メーター

ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」27巻 田島んち!

前巻の田島んちいくぞー!の予告から楽しみで仕方なかった。
テスト期間中の、田島の家での練習。
田島んちには、三橋がよく行ってるみたいで、田島祖父や田島に「レン」と呼ばれる三橋や田島を「ゆうくん」と呼ぶ三橋に、泉と一緒にびびるとともに君たちやっぱひとつ抜きん出て仲いいよね、ってうれしい。読者も置いてきぼりのふたりのスピード感。それに食らいついていく泉が頼もしい。
田島の家は、大家族&農家というでかい家で、来るもの拒まずみたいな開けた親戚の家、みたいな懐かしさがあり、そこに受け入れられていく西浦の皆、ものごっつ楽しそう。田島の家では皆名前呼びで定着していてそれが普段の生活にも波及して皆名前呼び。レン、ゆーいちろー、コースケ、タカヤ。名前呼びのせいで皆が幼く見えてしまう。おお、皆いいかんじ、一緒に夏を過ごしておまえらいいかんじ!と思ったら、花井だけ田島んちに拒否反応。田島んちいくと強制的に下の名前で呼ばれるってんで、下の名前コンプレックスが爆発していた花井。花井はいつも大変だなと思う。
次は田島んちでBBQだとよ!!!!

野球のはなし。
トレーニングはバランスよく。泉が「わかった!」てひらめいていた。
私は登場人物がモヤモヤしていることを「わかった!」ってひらめくシーン好きだ。



しかし…うすっぺらの三橋が千朶の投手みたいにブ厚くなったら私は悲しい。