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ただ読んだ本を記録していくだけのここ

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森薫『乙嫁語り8巻』 やっぱユートピアだしありがたい

漫画

ああ、ありがてえありがてえ。
なんてありがてえ漫画だ。
今までは、はあー、こんな暮らしが…こんなふうに暮らしている国が…あったのだなあ…としみじみしながら異文化交流でもしているかのように読んでいたのだけど、
わたしゃ7巻の姉妹妻編であまりのユートピアに触れてしまって、圧倒的文化の前にひれ伏すしかなくなった。
五体投地。前巻から私は五体投地をするしかなかった。
tricolour22.hatenablog.com


衝撃の姉妹妻その後。
ムッチャクチャうまくいきまくりの理想郷ファンタジーでした。美しい。美しすぎる。
アニスとシーリーン姉妹妻その後で、一番気になるのは、アニスの夫(シーリーンの夫でもある)の存在であったのだけど、夫も理解がある範疇を越えて、アニスとシーリーンの姉妹妻というユニットに、うまーーい感じで取り込まれてもうトリオになっちまってた。
シーリーンは、アニスの夫を誉める。
「あのひとは立派な人ね、それに声がすてきだし、詩人だわ」。
「私の夫を誉めるシーリーンその状況」がうれしくて、「そうなの!!」と食いつくアニス。めっちゃうれしそう。
「そうなのよ!私もずっとそう思ってたの」。
アニスがシーリーンと夫、ふたりともが同じように大事で愛してて、そのふたりが仲良くなってくれたらもっとうれしいっていう構図が平和をもたらしている。
一方、夫は、女中のマーフに話す。
私も友人としない話というものもある。女性同士でしかできない話もあるだろう。身近に親友がいるのはよいことだ。
…理解あるうーー!!!!この人、理解あるよーーーーー!!!!!!
夫も、妻ふたりが仲良くしているのが嬉しい、そんなのが伝わってきてハッピー!パーフェクト!!
すばらしい。愛だね、愛。
というわけでアニス編はアニスとシーリーンと夫、3人がそれは綺麗な庭で語り合う、そんなシーンで、ばらの花ー咲くーころーってかんじで幕を閉じる。
アニスとシーリーンよかったね永久にともに!ってのじゃなくて、夫もちゃんとそのふたりを見守る存在として輪に加わってたのが、良かったなあ。
ああ、ありがてえ。

それからパリヤ編になるのだけど、パリヤかわいいねって一辺倒な感想しか出てこないのがかなしい。
パリヤの結婚相手の候補はちゃんといて、それが好青年のウマルくん。(うまるちゃんと同じ名前だけどカタカナになるとこうも結び付かないものなのか。異国マジック!)
彼は、どうやら元気な子が好きらしいのだけど(好きというか嫁にしたい)、パリヤにはそれが伝わってないどころかパリヤは自分が嫌い、自分の性格が嫌いなのでウマルの前では取り繕ってしまって全然うまくいかないってのが読んでるこちらとしてはヤキモキするのだよね。
あーっ、パリヤ!それでいんだよ!おまえはそれで!!って思う。
けどパリヤは自分が嫌いで変わりたいって思ってるからだめなんだよね。
そして、ウマルくんは超優秀な人材なので、そこも「パリヤ、逃したらあかんで!!」ってヤキモキ度が増す。

パリヤ目線で見ると、アミルは完璧なお嫁さんっていうのが面白い。
アミルは、少し破天荒なイメージだったので。

それにしても、「結婚」は一大イベントなんだなあと思う。
何年もかけて嫁入り道具を仕立てるとか…膨大な準備があるんだね。
なじみのない文化なのに、こんなにも身近に感じられるなんて…
森薫さんの「あたしはこれが好きでたまんないんだよ!!」って熱に引きずり込まれるここちよさがある。