志村貴子 娘の家出
志村貴子の新刊だ!嬉しい楽しみ!
で、やっぱりすごく面白かった。私は志村貴子が大好きだなあ。
1話完結型で、親が離婚してしまった少女たちが入れ代わり立ち代わり、主人公になっている。
離婚したお母さんが主人公の話もあったけれど、どれもこれも、みんなかわいい。
かわいくておもしろくて、切なくて、泣けてくる。(実際泣いた)
好きなのは、「夏のお嬢さん」。
お隣に住む、美少女(一つ年上)えみりちゃんに憧れる女の子、ひめこが主人公。
ひめこは、小さい時に、「お隣のえみりちゃんはおけいこ事があるから遊べないのよ」と、仲を引き裂かれる。
その理不尽さに、
「じゃあいいよ
もう いい
はいはいはいはい
さーよーおーなーらー」
と、思う。
このモノローグがすっっごいいいよね!!
あと、「青い果実」もいい。
不倫をしてしまったかなこが、友達の、初めてできた彼氏にはしゃぐ姿を見て、「あたしのって…全然恋じゃない…」と思う。
不倫相手は、お父さん代わりのようなおじさんだった。
かなこは、離婚して、離れて暮らしているお父さんが大好きだ。
小さいころ、お父さんのお嫁さんになると言って、お父さんが、うれしい、と言ってくれ事を思い出し、
「なんでこんな人としちゃったんだろうあたし……!!」
と、激しめに後悔するのだった。
うん、うん。それが正解、後悔するのが正解。
かなこは、ビジュアル的には細い目であんまりかわいくないのだけど…かわいいわ~~
サブタイトルが、全部昭和の名曲、っていうところも、素敵。