皆川博子 巫女 自選少女ホラー集
「少女ホラー集」ですって…期待しすぎて震えが来ますわ。
そして期待通りの内容。行先は落とし穴、ってわかっているけど進むしかないストーリー。(?)
私はループする話が好きで、というか現在過去未来が入り混じっている話が好きだ。
主人公は話の冒頭で人を殺してしまうけど、殺したのは未来の自分で、話の終わりにまた過去の自分に殺されてしまう…それがずっとループしている…みたいな。
こんなの大好き。
「流刑」がそんな話で私歓喜。
九州だろうな、って言う方言が飛び交う地方のお祭り。神楽。
梅毒(たぶん)でおかしくなってしまったおじさん、それを世話するおじさんの歳の離れた青年の弟、その青年を恋する少女(7歳くらい)、その何となく甘いような、いやいや情念煮えたぎりすごいですな、また何となく禁忌ぽいですな、というような暗い感じがむずむずする。
なんですかね、幼い少女だろうがなんだろうが女は女、甘く見てたら地獄を見るよ、という少女の執念が全体的に漂っている。
うしし。
「骨董屋」もよかった。
これも未来と現在が入り混じっていた。