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有頂天家族2の話をしたい

アニメ「有頂天家族2」が面白すぎるんだけど誰もそんな話しないから私がする。

有頂天家族2は、天狗である赤玉先生の息子(狸たちは2代目とよぶ)が京都に帰ってくるところから始まる。どうやら派手な親子喧嘩をして外国へ行っていたようだ。京都に居た頃は天狗然としていた2代目だけれども、長年の外国生活により、英国紳士となっていた。その出で立ちはまさしく「まじっく快斗」なのだけど、どうやら2代目はアニメなんぞご覧にならないらしい。
私はそんな白タキシードを着こなす2代目の変態ぶりにヒヤヒヤとしっぱなしである。心臓に悪い。
外国で収集してきた骨董品にまみれる暮らしぶり、真夏のビルの屋上、炎天下で白シャツにアイロンを猛スピードでかけていくめんどくささ、狸へのごほうびは金貨、時間が来れば客がいようとお気に入りの長椅子で昼寝を決め込む細身イケメン(天狗)はどう考えても変態で、思わず「矢三郎にげてー!矢四郎も!そんな家(2代目の家は2代目の脳みその中のようだった)にいたらだめーー!」と叫びたくなってくる。(3話めはほんとうにヤバかった…2代目の変態ぶりを余すことなく、という素晴らしい回だった…)

私にとっての見所は、このあまり出てこない2代目もとい変態紳士(私ではない、赤玉先生が言っていたのだ)と弁天さまがバッチバチの一触即発状態にあることである。
おたがい「気に入らない」オーラの出しっぷりが凄まじく、1期では向かうところ敵無し、天下無双の弁天さまが、2代目にヤラレっぱなしなのである。ヒイ!
床に転がされたり川に落とされたりして、どうすんねん。怖い怖い怖い!!!と気が気でない。
川に落とされた弁天さまは、びしょ濡れになりながら「くやしいかね」と問いかける赤玉先生に消え入るような声で「くやしいです」とこたえただけだった。つらい。あんな弁天さまは見たくはないよ…。(けれど最近では、有馬温泉に行ってソフトクリームを食べたり地獄に行って鬼と相撲、鬼をブン投げたりしていて楽しそうだった。金曜倶楽部の宴も、おっさんばかりだが楽しそうに参加している…)


2代目が出てこないあいだ、矢三郎は将棋大会に参加したり、矢一郎の恋を成就させたり、淀川教授と「木曜倶楽部」として金曜倶楽部と宴会をしたりと狸として忙しい生活をおくる。狸は楽しそうでいいなあ。
平成狸合戦ぽんぽこ」の頃から、人間に紛れて暮らせる狸は最強、としかおもえないよ。

このアニメの舞台は京都なのだけれど、ビルの屋上に建てられた別荘のような家やラーメン屋、将棋盤のなかにある将棋部屋、屏風のなかの地獄など、「どこでもない場所」が多々出てきて面白い。1期で、弁天さまが鯨と一緒に泳いでいた場所も素敵だった。
そんな非現実的な場所とはうって変わって、赤玉先生のボロアパートや下鴨神社などキャラクターが住んでいる場所も素敵で、有馬温泉の、矢三郎が海星と喋っていた喫茶店はかなりいい雰囲気だった。
舞台のひとつひとつ、作品の全体的に漂うレトロさがかわいくて実際に行ってみたくなる。
(京都でスタンプラリーやってるよ!寺にでっかいパネルがでーんとあったりして、ちょっとびびるよ!)


さあアニメを見たら原作も読んでみようっと。(読んでない)