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押見修造 ぼくは麻理のなか5巻

表紙のふたり、かわいい。
麻理のなかにいるのは、一体誰なんだろう…という疑問がわいてきた5巻だった。

さて
功(麻理でない功)の自慰シーンがっつりで、なかなかすごかった。
眠れない麻理は、自分のアパートを訪ねるけど、
まあそこは、なんにもわかってない独り暮らしの男の部屋であって、
そこの住人である功本人が、麻理(中身が自分であっても)を魅力的な女の子として見ないわけはないのである。

麻理は、功の自慰を「続けろよそのまま」と見続ける。
しまいに「あはははっ」と笑って自慰を手伝って、手についた精液を拭き取ったあと、「帰るわ」と帰ろうとする、
ところを、「もう少しいてくれませんか…?」と功に止められるのだけど、
麻理は冷たいかんじで「なんで?」と言って部屋を後にする。
はい、ここ!
この「なんで?」のとこ、
あ、あれ、誰これ…?って思った。
「自分」に対してあまりにもそっけない…
自分を客観視して心底嫌になったのかもしれないけど、
「功本人」と「麻理のなかにいる功」の解離が進んでいる…ような気がする。

あと、柿口さんと麻理本人しか知らないことを何故か功が知ってたことも、
「麻理のなかにいるのは一体誰なんだ」と思わせる。
柿口さんは、「麻理さんはその体の中に眠ってるんじゃない?」という結論というか一説を出し、
中身が功の麻理のことを「麻理」と呼ぶようになる。(今までは「おまえ」だったのに…)

そんな柿口さんに戸惑う功(外見麻理)!
そして、功本人(外見も功)も麻理にぞっこんになってしまい、
夜中、雨のなか、麻理の家の前まで来て「好きです!」と電話してくるのだ…
ひいっ!怖いよ!
あんた引きこもりじゃなかったっけ!!

作者の、麻理をかわいく描く反面、とにかく功をキモく描く!という気合いを感じます。
その気合いがなんか、真実を物語っている気がしてしゃーない。

あと、159ページの柿口さんがめたくそかわいい。
「ぜんぶほんとだよ…」のとこ。
そういや柿口さんのお姉ちゃんも気になるところ。
功のキモさにぜんぶもってかれてた。

4巻の記事もあるでよtricolour22.hatenablog.com