ただ読んだ本を記録していくだけのここ

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いせひでこ ルリユールおじさん

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

ルリユールおじさん (講談社の創作絵本)

あっ、絵本です。

ルリユールは、製本や装丁のことで、フランス語です。

Eテレの、五分の番組「てれび絵本」はけっこう楽しみにしてる。
この絵本も「てれび絵本」でやってて、あまりにもすてきだったので実際に読んでみた。

なにがすてきやったかって、「絵」だった。
私は、デフォルメされた絵より、写実的な絵の方が好き。
この絵本は、子供に一切媚びることのない水彩画で、人物がアップになることはない。登場人物は、いつもパリの風景のなかに溶け込んでいるか、ルリユールの雑多な仕事場と一体化しているか、のどっちか。主人公の女の子の顔すらうすぼんやりとしていてはっきりしない。

淡々と物語は進んでいく。
大切な植物図鑑がバラバラになってしまったソフィーは、パリの町をまわって、ルリユールおじさんをみつける。
ルリユールおじさんは、素っ気ない感じで、でもソフィーの要望通りに本を修復していく。

子供を、自らの仕事を通してやさしく見つめるルリユールおじさん
ソフィーは、2度と壊れることのない植物図鑑を手に入れて、やがて植物学者になる…

感情の表現がない文章もよい。すてきな絵本だった。

媚びのない絵本が大好きだ。
平山和子さんの絵本とか。
ただいちごができていく絵本

いちご (幼児絵本シリーズ)

いちご (幼児絵本シリーズ)

ただ、おにぎりをつくる絵本
おにぎり (幼児絵本シリーズ)

おにぎり (幼児絵本シリーズ)

大好き。
絵が、神がかり的においしそうなのだ。まじで。