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綿矢りさ ひらいて

ひらいて

ひらいて

私は綿矢りさの小説が好きだ。

読み終わったら絶対に「読んでよかったなあ」と思うので、読まずにはいられない。

「ひらいて」は、大学受験を控えた女の子の激しすぎる恋(片思い)の話とみせかけて、もっと違う、他者に認めてもらえる、受け入れてもらえる幸せ、男女を超越したまったく新しい感情の話だった。

それはそれは不思議なはなしだった。

好きで好きでたまらない男の子の彼女と性的関係を持った女の子はどこへいきますか。これはなんですか、どうなりたいのですかって読みながら思うけども、一番よくわかっていないのは主人公の女の子本人なんじゃないかと思うくらい、主人公は激情のままにふるまう。

女子カースト上位にいた(と思われる)主人公は、だんだんと落ちぶれていく。

ああ、怖いと思う。

だけど、私は綿矢りさの書く女の子を愛さずにはいられない。

好きな人に対するありえないほどの執着、それに伴う奇行。それはどうしようもない寂しさや絶望を抱えて足掻いている姿で、だれか助けてよって声にならない叫びを叫び続けてひとりでがんばっている姿。この世のほとんどのものは、気に入らない。けどさみしい。

なんてめんどくさい女の子だろうか。

だけど目を離せない。いつのまにか、綿矢りさの書く女の子の虜になっている。

それどころか、わかるわかるよって思ってる。わかるよ、その気持ちはそういう言葉にすればよかったんだね。私もずっとそんな気持ちがあったんだけれども、なんて表現したらいいのかわからなかったんだよ。って思う。

そして、この激情、このめんどくささこそが女の子の魅力であるような気がしてくる。

まとめ→綿矢りさの書く女の子がいくら変でも大好きです

わけわからんくなってきたのでおわる。


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