ヤマシタトモコ くうのむところにたべるとこ
またヤマシタトモコを読む。
ヤマシタさんは、例えば、電車に乗っていて、隣に座った人であったり
レジで前に並んでいる人だったり
はたまたそのレジを打っている人であったり
ただすれ違った人であったり、
の普段なら気にも留めないような、
自分の人生のいわば脇役にも満たない、ただのエキストラ…というよりもう風景、のような人たちにも、ちゃんと思考があって生活があって人生があって…
ということをいつも考えているような気がする。
とにかくそんな感じがする。この漫画を読んでそう思った。
だから、只の本屋のレジのお姉ちゃんにもちゃんと思考がある。
一番好きなのは、おしゃれなホテルバーで、
これまたおしゃれで上品なご年配の夫婦がおしゃれで上品な会話を繰り広げ、
初めてのホテルバーできゃいきゃいはしゃいでいた女子ふたりが、
びっくりしつつも目が離せず、ほんとにあんな人たちっているんだね!って色めき立つのだけど
本当はその老夫婦はめっちゃ無理してそんなオシャレを気取っていた…という…話。
この夫婦がすごく、いい感じ。
あとは、なんだか女の子と仲良くなりたいなあ、と思った。
レズのカップルがいるのだけど、色気美女が、恋人の、白くて太った女子のことが好きすぎて、「マシュマロちゃん」とか「豆大福ちゃん」とか呼んでいて、それがすごく楽しそうなのだった。
なにをしても、豆大福でも、「かわいい!」と全肯定だ。
それは、付き合っているというより、「愛でている」という雰囲気だ。
美女に愛でられるのは、気分が良かろうなあ。
なんか、男とかどうでもいい。私は女子と仲良くなりたいなあ。
…なんてことをやはり思ってしまうな。