かわかみじゅんこ 日曜日はマルシェでボンボン4巻
表紙かわいいのででかい画像。
かわかみじゅんこも大好きだよ。新刊嬉しいよー!
最近、主人公のジュリエッタよりも、ジュリエッタの伯父のラファエル氏が活躍(?)している。登場回数が多い。
ラファエルおじさんの話が2話入っているが、そのふたつがとてもよかったのだった。
ラファエルおじさんは、ゲイだ。ゲイだけど、結婚して、子どもをもうけて、離婚している。(妻に逃げられた)
ゲイというより、バイってかんじだな。
ひとつめは、年下の女の子、眼鏡で、冴えない、ガリ勉タイプの子との、恋の話で、ラファエルが、その女の子がお湯を沸かすのに失敗して、
「お湯を
わかしたことも
ないのか君は」
って後ろから抱く、そのコマがすげえかっこよくて切なく、どきどきした。
もうひとつは、少年時代、ひそかに憧れていた友達と再会する話。
クリスマスで、憧れていた友達はホームレスになっていたのだった。
昔、彼と大人になることについての話をしたの思い出す。
ホームレスの彼は、ラファエルに、金を貸してくれないか、と言う。
少しでいいんだ。必ず、必ず返すから。
もちろんだよ、と思い、お金を貸したラファエルは、彼と別れた後に少し考えて踵を返し、彼を追いかけ、キスをする。
これでチャラにしよう。
あれ、これってBLだったっけ?
なんだか良質なBLも読めたな。なんだかお得感。
まあいいや、とにかくラファエルおじ様(おじ様になっている)の話がものすごくいい。
淡々と進む物語の奥底に、何か不穏でいて熱い激流のようなものが流れている感じ。
そうそれがフランス、って感じ。
フランスのことなんて知らないけど、かわかみさんの目を通したフランスは、面白いなって思う。
ジュリエッタの、遭難する話と、未来の自分と電話をする話も好みだった。
あの子はほんとは女の子。