平尾アウリ まんがの作り方 1~3巻
ぼんやりとした百合。
川口先輩は、漫画のネタになるかなあと思って、自分のことを好きだと言ってくれる後輩、森下さんと付き合うことにする。
付き合うっていっても、女の子二人で手を繋いだり遊びに行ったりご飯食べたり漫画描いたり(ふたりは漫画家)しているだけ。
それが延々続く、延々。
3巻までしか読んでいないけど(現在7巻まで出ているようだ)性的表現まるでなし。
しかし、ふたりはきちんと恋人同士で、傍から見ても付き合っているのが丸わかりなほどイチャついているのでかわいい。
最初、恋をしているのは後輩森下のほうだけだったんだけど、3巻最後では先輩川口も「恋」を認識しはじめた。
さて、行きつく先はどこなのか。
うん、それにしても、川口先輩がうらやましい。
私は、同性愛者ではないけれど、「かわいい女の子に無条件で好かれる」っていう状況は、悪い気はしない、どころか、望むところだと思う。
その「好かれる」が恋愛感情であったとしても、受け入れてあげたい、そんな気分になると思うんだよね。
で、「どんなもんかな」で付き合ってみる、と。
これほど相手をバカにした話もないと思うけど、どんなんなんだろうな。
ひそかな私のユートピアだ。
でも、こんなふうな女の子同士で付き合って、やはりどっちも傷ついてしまう、そんな話もあった。
豊島ミホ「ゆうちゃんはレズ」という話だ。
平尾アウリは、以前読んだ「今日も渋谷のはじっこで」でも思ったけど、画面から、盛り上がりや盛り下がりが感じられない!
マジで淡々と物語が進む。この淡々は半端ねえぞ、淡々の原因はなんだ、
と探っていたら、擬音の類(所謂オノマトペ)の使用が極端に少ないことに気付いた。
ときめくときには「ドキ!」とか、ドアを開けるときには「ガチャ」とか、そういうのが全然ない。
これが淡々の原因か…?
あと、ネコがひどい…描く気、まるでなし!!
超笑った!!
山岸涼子先生だって、こんなにやる気を出さない絵は描かないと思う。
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