真梨幸子 殺人鬼フジコの衝動
- 作者: 真梨幸子
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2011/05/07
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 45回
- この商品を含むブログ (59件) を見る
あまりに「大どんでん返し」を煽る帯のコメントにイラっとした。
「読ます」より「買わす」のが目的のような、そんなコメント。
しかし、たしかにこう煽られると「よ、読んでみるか」という気にはなる。
帯、成功してるよ!(私が買ったんじゃないが)
殺人鬼フジコが子供のころからひたすら殺人を繰り返していく話。
しかし、自分の娘(まだオムツとれてない)を押し入れに閉じ込めて「ここがあんたの部屋だからね」ってろくに世話もしなくなるところはまじで胸糞悪かった。
そんなん、明らかに死ぬやん、娘。
無惨に死ぬやん。
ああ、つらい…こんなにつらいんだから早く読み終わらないと…となぜかがんばって読んでしまう、不思議な本だったよ…
そして早く読めてしまうんだよ。
文章がペラい(ペラいというか、美しくないというか浅いというか)から、読めてしまうんだよ。
ペラいのに、娘押し入れのような出来事が印象に残ってしまうのだよ。
不思議だよ。
ラストは、大した衝撃でもなかったけど、つらい小説だった。