伊藤比呂美 閉経記
書いてあること全てが面白くてパワーがあってひれ伏してしまう。
私はもう30歳になるけども、初潮にはじまり、毎月の月経、に加えて医者にかかるような月経不順、のたうち回るような生理痛、妊娠、出産、とひととおり女子の色々は経験したのであとは閉経だね、それがまだなので閉経が気になるのだった。順調に行けばあと20年もしたら、経験できるんだろうけど20年間も思いを馳せ続けていらんないよ。
それでこの本。
いやいや、勉強になった。勉強になったって言うか、私にとっては救済だった。
閉経したら、あらゆるところが乾いてしまうそうだ。
以下引用。
「閉経の後は、あらゆるところが乾いて、しなびて、しわだらけになっていく。それはとめられない。表も裏も、皮膚の上も膣の中も。ホルモン補充療法で遅らせることはできるけど、それでも、いずれそのときは来る。膣の中も、しわだらけになってしなびていってそして、いつか口が閉じる」
!!
これは、伊藤比呂美かかりつけの婦人科のM先生の言葉。
伊藤比呂美は「おそろしいこと」だと言っていたけど、そんなにおそろしいかしらん。
閉じちゃうんだって。あはは。じゃあもう、セックスのことなんて考えなくていいね。ああ、よかった。
てな感じだ、私は。
私は閉じれる!と思ったら、なんだか長年頭を悩ます生理や血や性の諸々から解放される清々しさが実感できた。
…なんてことを思っていても、実際、どうなるかはわからない。
更年期なんかも、しんどそうだし。
これは、30そこそこの小娘(あえての小娘)の戯言です。
それにしてもこの本おもしろいな。
他の伊藤比呂美の著作も読まないと死ねない。
…これ、男の人でも面白い、って思うのかなあ。わからない。