押見修造 ぼくは麻理のなか3巻
物語が動きまくりの3巻。
麻理の体で生理が始まって、しかも路上で、で、うずくまって唸るしかない功!(麻理)。
そらショックだろショックだろ出血は格別だろう怖いだろう!腹いてえだろう!
「出先で生理が始まってしまったので、コンビニでナプキンを買い、トイレに行き、ナプキンを装着する」という、女性ならごくごく普通に、日常的に行われているこの一連。
これが、もう生きるか死ぬかっての気迫の中行われるって…
なんだこの漫画…
おもしろすぎる。
生理描写も「そこまでしなくても!やめてっ!」って思うくらい生々しく(パンツをおろすと血がべっとり、の図が見開きでバーンとか)、女性の私でもちょっとドキドキしたので男性の場合はどうなんだ。ドキドキは如何ばかりか。救心救心。
女は大変なんだよ。
他に、2巻でゲームの話で盛り上がった男子、ヒロキ(麻理の親友の彼氏)に「今度うちで一緒にゲームしようよ」と下心丸出しで言われたのに対して「気持ち悪い…」と思うところとか、功は麻理になることで「女性として生きることの大変さ」みたいなものをどんどん押しつけられている。
これは、麻理が美しく生まれついているのもあるかもしれないけど、生理用ナプキンを買う時の、レジの男性従業員の目、上記のヒロキの目などに晒される時の嫌悪感。
別に何かされたわけではない(ヒロキからはされたが)けれど、女性の視点でしかわからない怖さを功は味わっている。
なんて言ったらいいのか…
こっちは全然そんな気ないのに、誰かの性欲の対象にされてしまう怖さ…かなあ。
痴漢なんかに遭ったら滅茶苦茶怖いよ。
さて、そんなヒロキとのやりとりがきっかけで、親友・ももかとの関係は壊れ、女子グループから外され、クラスではひとりぼっちになるわ、母親には「麻理じゃない、小森功だ」って言っちゃうわ、麻理の姿のまま自分に会いに行っちゃうわ、などなどで最高に面白い。
あとがき漫画も最高に面白いし次回が楽しみです。
押見さんのエロスの原体験。
1,2巻の記事
押見修造 ぼくは麻里のなか1,2巻 - ただ読んだ本を記録していくだけのここ
「麻理」を「麻里」と間違えていた。
超みっともない。ああ、恥ずかしい。
(直しました)