ただ読んだ本を記録していくだけのここ

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松田洋子 好きだけじゃ続かない

 

 松田洋子の新刊だよう。

相変わらず、工場のおっちゃんも登場している。安心。

工業高校の貫録あるヤンキー。最高。

表題作は、初恋の思い出の話。中学生の話。

しかし、痛すぎる、目を覆いたくなる。

好きな女の子の家に呼ばれるが、彼女の家は自分の団地の自宅とは違った、上品なお金持ち風の家で、自分のお母さんが「おみやげにしい」って作ってくれたお好み焼きが恥ずかしくなってとっさに空き地に投げ捨ててしまう主人公。

うあああああああ!!!

 

松田洋子の、自伝的な話もたくさん。

じいさんが、ばあさんのクスリを抜くために入れる小屋を作ってたり、

こっそり泣こうと思って家の裏に行ったらすでにお母さんが泣いていたり、

差し押さえで家のもの全部持っていかれたり、

豚小屋のとなりの豚小屋臭いあばら家に一家6人で住んだり、

もうすげえエピソードがわんさとでてきてすごい。

 

すごいわあ…もうこんなん勝てませんやん。

 

松田洋子の描くおっさんは好きだなあ。

人生の辛酸なめつくして、懲りずにまたなめに行くような、そんなおっさんばかりだよ。