山本文緒 イバラ咲くおしゃれ道
この、山本文緒の短編集、かなり好き。
かなりお気に入り。
山本文緒のいじわるな考え方が大好きだ。
収録されてる短編は、みんな面白いと思うんだけど
「イバラ咲くおしゃれ道」が一番好き。
この作品に出てくる、「鶴ちゃん」という女の人が私は大好きなんである。
おしゃれが大好きで、
それはもう上質な洋服をたくさん持っているんだけど
口癖は「着ていく服がない。」
29歳処女なのを気にしていて、
じぶんはぶすでミーハーで低俗でセンスがないと思っている。
片思いの男の人は結婚してしまう。
しかし、同居しているいとこの安奈は
鶴ちゃんは美人だと思っていたのでびっくりする。
失恋した鶴ちゃんは、自分が持ってる服を全部売ってしまう。
ギャルソンもマーガレットハウエルもナラカミーチェもプラダもマックスマーラもシャネルも。
しかし、古着屋に行った帰り、鶴ちゃんは「伊勢丹に行かない?」と安奈に言う。
秋物を買うのだ。
なんだかワクワクする。
きっと、きれいな洋服がたくさんある。それを買ってもいいのだ。
私も鶴ちゃんみたいに、あほほど洋服を買ってみたいものだ。